028珈琲さらぬま
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珈琲さらぬまへようこそ。

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BGMはラジオから聞こえる静かな声。

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木の床と色ガラスが美しい店内。

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染め付けの珈琲カップでどうぞ。メニューの頬杖をついた女の子のイラストは横田さんのデザイン。
「消しゴム版画で作りました」

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着物のハギレで作った、横田さんオリジナルの猫たち。

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店主の横田英子さん。

珈琲さらぬま

昭和初期の面影を残す洋館。

住宅街の小道の一角にひっそりとたたずむ洋館がある。
「珈琲さらぬま」。昭和初期の面影を残す隠れ家のような喫茶店だ。
玄関へ続くポーチから庭に咲く花が見える。大きな木の扉は開放され、訪れる人を迎えてくれる。
玄関の壁の古いレリーフ、白く塗られた木わくの窓が美しい。ガラス戸の奥にある縁側のような畳の部屋には春の柔らかな陽ざしが射しこんでいる。
靴を脱いでスリッパに履きかえると古い友人の家を訪ねてきたような思いになる。
色ガラスがはめられた引き戸を開けると「いらっしゃいませ」、店主の横田英子さんが、あたたかい笑顔で迎えてくれた。
珈琲さらぬまは平成18年4月にオープン、今年で3年目を迎える。

日々、この建物とお客さまに支えられて

「画家志望だった祖父がアトリエとして使っていた洋館なのです」と横田さん。ご主人の実家の建物で、おじいさまが昭和の初め頃に自分のアトリエとして建てたという。
横田さんは、二本松出身。地元の幼稚園で保母さんとして数年を過ごした。その後、24歳でお見合いをしてこの旧家に嫁いだ。
「この家には歴史を感じましたね。蔵座敷もありましたし一日中、蔵の中に入ってまるで発掘隊のようでした。きれいな絵や置き物がたくさんあって見ていてあきませんでした。そんな日もありましたね」と振り返る。
古い建物なので、やがて家族は隣接する本家で生活するようになり、ここの空間は長い間、閉じられたままだった。
「お店を開く数年前にストレスから体調をくずしてしまい、このまま自分の人生を終えたくないと悩みました」
どうせ死ぬのならやりたいことをやろう、自分の生活は自分の責任で変えていこう、そう思った。
その決意と覚悟が、以前からの夢だった喫茶店のオープンへと繋がっていく。古い建物に新しい風を入れ、ていねいに磨かれ手をほどこされ、かけがえのない空間としてよみがえった。
「日々、この建物とお客さまに支えられています。できることから少しずつ、自分のペースで無理をしないようにやってきました。不思議ですね、お店を始めたら体調が安定してきたのです」
娘さんも時間をみて手伝ってくれるという。
毎日が楽しいですと穏やかにほほえむ横田さんだ。

おいしいコーヒーと季節のケーキをどうぞ。

「自分が食べたいものをつくっています」
横田さんオリジナルの手作りケーキやお菓子は、ホッとするやさしい味がする。定番のケーキやお菓子のほかに、そのときどきの季節のケーキもあり心待ちにしているお客さまも多いという。
横田さんは、お店をオープンする前に、2年間コーヒー教室に通い修業した。「年配の女の先生からマンツーマンで指導を受けました。何かを学び、習得するということは自分の生き方を前向きにしてくれましたし、一対一の先生との関わりは私にとって貴重で得難いことでしたね」
ゆっくりとていねいにコーヒーを煎れながらそう話してくれた。kマーク

珈琲さらぬま
〒963-8005 郡山市清水台1丁目2番10号
TEL.024-933-4083
営業時間/AM10:00~PM18:00
定休日 /土・日曜日
駐車場 /有り

2011年2月28日をもちまして閉店しました。