036仲澤勉さん
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あいりんぼう、ギャラリー&ショップ。

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デザインから全てオリジナルのランプシェード。
光りを灯すとあたたかさに包まれます。

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幻想的なガラスの芸術、万華鏡。

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蝶が羽を広げる繊細な模様に魅せられます。

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ハンダを器具で溶かしながら流し込んでいく。
「ハンダ付けは楽しいですよ」。

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オイルの入ったダイヤモンドカッター。
これで色ガラスを切っていきます」。

仲07

万華鏡をのぞく仲澤勉さん。
アイデア満載、自慢の作品。「万華鏡は大好きです」。

ステンドグラス工房あいりんぼう 仲澤勉さん

広い工房とショップ&ギャラリー

「一日中、ここで仕事をしています」
天井が高く広い工房。外の気温より涼しい空気の中、ステンドグラス作家の仲澤勉(なかざわつとむ)さんに案内してもらった。
色ガラス、透明ガラス、吹きガラス。さまざまな種類と大きさのガラスが整然と立て掛けられ、バーナーなど制作に必要な多くの工具が置かれている。
「月、何回か開くステンドグラス教室もここで行います。みなさん熱心な方たちばかりですよ」
生徒さんたちの制作途中の作品が、机の上に静かに並ぶ。
工房の隣は小さなショップ&ギャラリー。光を灯したランプや壁掛け、オルゴール、万華鏡、アクセサリーなど美しい配色のオリジナル作品が置かれ自由に手に取り見ることができる。

ハンダ付けはおもしろい。
子供の頃も
こうして何かを作っていたのを思い出します。

仲澤さんは、群馬県の出身。国立群馬高専電気工学科を卒業後、
東芝で半導体パッケージの研究開発や電通の学会活動を行う。論文、特許も数多くあるという。
結婚を転機に、奥さまの出身地である郡山市に移り住む。
「妻の実家のサッシ・ガラス店を手伝うことにしたのです。様々なガラスを扱っている中でステンドグラスに心が動いていったのです」
その後、数年の間ステンドグラス講座を受講し、2003年にステンドグラス工房「あいりんぼう」を設立、今年で5年目を迎える。
「ガラスは割れやすい材料だから、正確に切らなければいけない。少しでも傷が残るとひずみが入り、そこから割れてしまいます」
色ガラスをていねいにカットしていく仲澤さん。手にはオイルの入ったダイヤモンドカッター。音は静かだ。次にペンチではずしていく。ミシリミシリ、カチリカチリ。小さく繊細な音が響く。
「さあ、ハンダ付けをしますよ」仲澤さんの表情が一瞬やわらぎ、嬉しそうな顔をする。一本の長いハンダを片手に、それをもう一方の手で器具を持ち溶かしながらガラスとガラスの間に流し込んでいく。
「ハンダ付けはおもしろい。体験教室の子供たちも楽しんでやりますね。自分も子どもの頃、こうして何かを作って遊んでいたのを思い出します」と微笑んだ。

すべてがオリジナル。自分にしか作れないものを。

「例えばランプを作る場合、すべてそうなのですが、立体の型紙から作ります。売っている型は使わない。自分にしかできないものを作りたい」
ひとつひとつ曲面のピースを作り、組み立てていく。気が遠くなるような作業だ。それだけで1ヵ月はかかるという。ランプの値段が高いことがうなずける行程のひとつだ。
「同じものは作りたくない」という。型紙はやがて完成するだろうランプひとつだけのためのもの。そしてランプはこの世に生まれでた唯一の作品だ。
デザインはステンドグラス専用のデザインソフトで行う。
ステンドグラスを玄関の灯りや室内のドアなど生活空間に取り入れたいという要望も多い。お客さんとのコミュニケーションを充分にとり、ガラスイメージを取り込んだ実物に近い画像データを確認しながら進めていく。
絵本の1ページからイメージを膨らませたり、鳥や花、風景を眺めてそこから意識を広げていく。
「ちょっとしたデザインの工夫でイメージが変わってくる。そこが魅力です。将来はステンドグラスならではの特徴あるものづくりをしていきたいですね」
自分だけのものとは何か。
それを見つけていきたいという仲澤さんだ。

藍、凛、萌(あい、りん、ぼう)は、子どもたちの名前

「あいりんぼう」は、実は子どもたちの名前なのだという。
「長女の萌(もえ)、次女の藍(あい)、長男の凛(りん)から響きがいいようにつけました。子どもたちは、取り立てて今のところ何も言いいませんが、まあ悪い気はしていないみたいですね」
小学校から帰ってくるとそれぞれ工房にやってくる子どもたち。仕事をしている父親の姿や声を身近に感じながら大きくなっていくのだろう。
工房の入り口には、イモリやカブト虫の幼虫が入っている水槽と虫カゴが何気なくあたりまえのように置かれていた。kマーク

あいりんぼう
〒963-0551 郡山市喜久田町字菖蒲池22-460
TEL.024-959-2500 FAX.024-959-2570