このサイトは2001年〜2007年に取材、掲載したものです。現在の情報と異なる場合がありますのでご了承ください。

加登屋

▲加登屋

佐藤ミツエさん

▲栃餅を作ることのできる数少ない継承者の一人、佐藤ミツエさん。
手間ひまのかかる栃餅は予約でほとんどが売れてしまうという。

道

▲昔ながらの道具を使って栃の実の殻を剥く。
佐藤さんの手には殻剥きでできたタコがたくさんできていた。。

栃餅

▲栃餅/1袋500円※要予約
ほんのり栃の実の風味がする栃餅。「あんこやはちみつ、砂糖醤油で食べるとおいしいよ〜」と教えてくれた。

かりん糖

▲梅ぼしとザラメのかりん糖(350円)と下郷町特産じゅうねん(エゴマ)を使ったじゅうねんかりんとう(350円)。

加登屋

昔ながらの手作りの味を今に伝える。
手間ひまかけた栃餅。

南会津郡下郷町大字大内字山本50
TEL/0241-68-2941
■営業時間/AM9:30〜PM4:00
■定休日/不定休
■駐車場/大内宿駐車場

手間ひまをかけて作られる名物栃餅

大内宿の名物のひとつ、栃餅。
茶色をした栃餅は栃の実ともち米とをついた餅で、ほんのりと栃の実の風味を味わえる昔ながらの餅だ。
餅として食べられるようにするまでおよそ13日間もかかる。
今ではこの手間ひまのかかる栃餅を作ることのできる人は、大内宿の中でもわずか4人しかいないという。
その中の一人である加登屋の佐藤ミツエさんは、栃餅を作って30年にもなる。
ここへ嫁いでから栃餅の作り方をおぼえたというミツエさんは、最初の5〜6年、栃餅作りの難しさに直面し、作ったものを何度も捨てたことがあったという。
栃餅を作る難しさは、アク抜きにある。
苦味と渋味のある栃の実は、アク抜きの前に最初の1週間程水にひたす。
その後、昔ながらの木でできた栃むき道具で殻をむき、店の前を流れる清流にまる2日さらす。
そして、一番難しいとされるアク抜きに2日間費やされる。栃の実のアク抜きには木の灰を入れた水(灰汁)を使う。
ミツエさんが使うのは楢(ナラ)の木の灰を使った灰汁だ。灰汁は沸騰させてはいけないので、素手で温度をみながら、勘や感覚をたよりにアク抜きをしなければならない。この時の微妙な温度加減と自分の勘が大切になってくるのだという。
幾度もの失敗と、積み重ねてきた経験から作り出される栃餅。
今では貴重なものとなってしまった手作り栃餅のファンは県外にまで広がり、ほとんどが予約分で無くなってしまうという。
栃餅を購入したい場合は、事前に問い合わせを。

人気のつきたて餅やかりんとう

ほとんどが予約で売れてしまう栃餅以外に、店頭に並ぶ土産物で人気なのが、毎日ついているというつきたて豆もち(1袋500円)がある。
塩気のあるやわらかい餅の中に枝豆が入っていて、枝豆のおいしさを存分に感じられるお餅だ。
また、梅ぼしとザラメのかりん糖や下郷特産のじゅうねん(エゴマ)のかりんとうも土産物として喜ばれている。

地図