このサイトは2001年〜2007年に取材、掲載したものです。現在の情報と異なる場合がありますのでご了承ください。

会津全集2006年第15巻お参りに行こう/06「離脳不動」龍興寺
本堂

▲本堂/白い壁が印象的な美しい本堂。
晴れた日には磐梯山が本堂の後ろ側に雄々しい姿を見せる

門

▲門/通りに面した門はどっしりとして存在感がある。

弘法大師

▲弘法大師修業像/本堂の前に立つ弘法大師の像。

わら納豆

▲わら納豆/すべてが手作業のため生産量は一日に5、60本が限度。
「本物を作るには手間がかかるもの」と無理して大量生産する気は一切ないという。

納豆

▲納豆3点/わら納豆(2本)320円、たべらんしょ60円、もろみ納豆200円。

地図

会津若返り五色不動尊
「奮起不動」西勝寺

福島県耶麻郡猪苗代町新町
TEL0242-62-2560

磐梯山を背にした美しい本堂。

真言宗、西勝寺は平安朝長徳2年(996)真言宗の高層、仁海僧正により開山された猪苗代最古の密教道場である。本尊不動明王は「奮起不動」と尊称され、会津若がえり五色不動尊のひとつとして人々に信仰されている。
西勝寺の門から振り返ると通りが一望でき、この町に住む人々の暮らしに根ざすお寺であることがうかがわれる。広々とした境内は初秋の光りにあふれ、赤や青、白、紫の花が風にゆれていた。小さなほこらの側に柿の木があり、まだ青い実のほのかな香りが漂う。正面には磐梯山を背に、白い壁が印象的な美しい本堂が建っている。紅葉にはまだ間のある磐梯山はうすい雲におおわれ雄々しい姿を見せていた。
ひとりの老紳士が門を歩いてきた。その顔はまっすぐ本堂に向けられ、まなざしは柔らかく穏やかだ。本堂の前に来ると姿勢をただし、しばらく御堂を見ている。お参りを済ませると老紳士は初秋の境内をゆっくり歩いていった。その足音が耳に心地よくひびいた。

若がえることは心豊かになること。

遠く青森や新潟から、毎年数人でお参りに来る方がいるという。「外人さんもお見えになります。私自身、お遍路をしていると気持がやわらぎます。みなさんもお寺に来ると心が安らぐのでしょう」と西勝寺の副住職が話してくれた。
「若がえるということは心豊かになることです。暗い気持になると人は、くすんだ色のものを着るようになり実際の年よりも老けて見えることがありますね」年齢による老いは防ぎようもないことだが、心が豊かになれば自然に人は若くいられる。お寺をお参りすることによって心と身体のバランスをとり心身ともに若く健やかに過ごすことができるようになるのだろう。

お正月のお供物は、
奥田食品の「ごま納豆」を。

西勝寺では、毎年1月7日の護摩祈願に参加された檀家さんへのお供物として「ごま納豆」をお配りするという。地元の奥田食品の納豆で、お正月だけのオリジナル限定商品である。
奥田食品の納豆は、一口食べると昔ながらの風味、食感がひろがる。「本物の味」「懐かしい味」と県内外の常連客から喜ばれている。創業当時の伝統的な製法を守り続ける三代目の奥田穂積さんは「食品にたずさわる者のひとりとして、この味を後世に伝えていきたい」と話してくれた。

●お問い合わせ先
 福島県耶麻郡猪苗代町本町26
 奥田食品株式会社
 電話/0242-62-3616
 FAX/0242-62-3632
 定休日/年中無休
 駐車場あり