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会津全集2006年第15巻お参りに行こう/08「青春不動」常楽院
本堂

▲観音堂/里山の中に立つ簡素なお寺。
お寺の裏側には墓地が広がり、彼岸を過ぎたお墓にはお花が供えられていた。

門

▲入り口から境内へ/門に立つと手入れの行き届いた庭が目の前に広がる。

弘法大師

▲獅子おどし/静かな境内に時折、獅子おどしの音が響く。

わら納豆

▲マリア観音/優しいお顔をしたマリア観音像。

納豆

▲蕎麦処「柏屋」店内
和風の色合いで清潔な印象を受ける店内。
柏そば750円、鴨南ばん800円、天ぷらそば800円。
玉子丼、親子丼、ソースカツ丼もある。
中華そばもあり550円。

地図

会津若返り五色不動尊
「青春不動」常楽院

福島県南会津郡田島町福米沢
TEL0241-62-1465

夕焼けが美しい里山のお寺。

真言宗、常楽院は室町期永正16年(1519)海順上人が創建した会津田島のお寺である。
本尊不動明王は、心身に限りない青春の情熱と活力を授ける「青春不動」と尊称される。会津若がえり五色不動尊のひとつとして人々の信仰が深い。
常楽院は、山に囲まれたのどかな里山の風景の中にあった。
駐車場の前ではお地蔵様が迎えてくれる。門をくぐると両側に手入れのいきとどいた庭が広がり、たくさんの草花が風にゆれている。
本堂の正面に立ち手を合わせる。古い木造の御堂は飾りけがなく見ていると心がしんと落ちついてくる。時折、獅子おどしの音が耳にここちよく響く。
本堂から少し離れたところに「馬頭尊」があり、家族と同じく暮らしてきた犬や猫もここに眠ることができる。「いちばん愛してくれた家族たちに」と書かれている石碑が心にとまる。
すぐ側の小学校から子供たちの吹く笛の音が聞こえてきた。林の向こう側には、校庭を走る子供たちの赤白帽子が見え隠れする。子供たちもこのお寺にお参りすることがあるのだろう。林の中には小学校への小道が細く続いていた。
本堂を背に三方を眺めれば、夕暮れに染まる山々が美しく広がっていた。

「マリア観音」に祈りを捧げる。

「頭より衣をかぶり、正面に十字を陽刻する。天衣をかけ、両手は屈し腹前で子供を抱く」。
石造子安観音座像は田島町指定重要文化財であり、常楽院の藤だなの側のちいさな御堂にまつられている。
この像の額に十字があることから、戦後「マリア観音」と見るようになったという。
子安観音堂はかつて街道筋にあったが、昭和43年頃に常楽院に移築された。マリア観音は、古くからこの土地で安産などの祈りを捧げる女性たちの信仰が深いという。
マリアさまとお寺、不思議な感じでほほえましい印象を受けるマリア観音は、これからも訪れる多くの女性をあたたかく見守り続けていくことだろう。

蕎麦処「柏屋」。

会津田島駅前に、蕎麦処「柏屋」がある。
迎えてくれたのは笑顔の凛々しいご主人、柏倉さん。蕎麦打ちの真っ最中におじゃました。
「夕方からのお客さんのために今、仕込んでいるところです。おすすめはもちろん手打ち蕎麦です」蕎麦粉のついている両腕を持ち上げながら話してくれた。
店内は和風の色合いで清潔な印象を受ける。店構えもセンスが良く、白い大きなのれんがひときわ目をひく。 始めて田島を訪れた人でも通りかかったら入りたくなる、そんなお店である。

●お問い合わせ先
 柏屋
 福島県南会津郡田島町大字田島字大町甲3972-6
 電話/0241-62-0348
 営業時間/午前11時30分から午後7時30分
 不定休